今日は宝塔寺と伏見稲荷大社の間にある小さな山中の禅寺、石峰寺、そしてそこから稲荷大社に至る竹林の道についてご紹介します。
石峰寺
https://maps.app.goo.gl/AVDNaRHEeBqMkfMu7?g_st=ic
竹林の道
https://maps.app.goo.gl/vMgT5eZbq7Zaor7T8?g_st=ic
石峰寺といえば江戸中期の画家、伊藤若冲の終焉の地。そして彼の墓とともに、晩年、彼が下絵を描いて石工に彫らせた五百羅漢像が竹林の中に眠る寺です。若冲は黄檗宗の禅僧らと親しく、特に売茶翁との親交が深かったことが知られています。
伊藤若冲は世界的に大人気の画家です。2016年の展覧会には1日平均14000人以上が詰めかけ、最大入場待ち時間が5時間20分以上におよび、当時世界一入場者数の多い展覧会とされたそうです。その超絶技巧や奇抜な構成の絵は一度見たら誰もがその虜になるのかもしれません。
石峰寺は江戸時代初期に、明代末の中国から来日した隠元禅師が開いた黄檗宗系の寺です。隠元禅師は来日が新しいためか、黄檗宗は当時の文人趣味をよく伝えていて、石峰寺を含め黄檗宗のお寺は特にその門が中国風なところに特徴を感じます。ちなみに隠元禅師は宇治に煎茶の製法を伝えた日本の煎茶道の開祖です。
なお五百羅漢はかつて三脚などで傷つけられたからか撮影禁止です。
どうぞご自分の目でお確かめください。とてもユーモラスで人間味あふれる若冲ならではの羅漢像です。
苔むして山と一体となるその姿を見ると、古来、日本人が山を、その自然を神仏の宿る場所、そしていつか自らの魂も帰る場所と考えてきたその気持ちが少し分かる場所のような気もします。
石峰寺と稲荷大社の間、竹林の道も面白い場所です。この周辺には不思議な事に今なお農村やタケノコ畑としての竹林の風景が広がっています。これが農耕神、伏見稲荷を囲んでいたこの地域の原風景なのだと思われます。
住宅地の中に突然現れるそんな不思議な景色をご覧になりたい方は、足元が全く舗装されていないのを覚悟の上で踏み込まれるのもいいかもしれません。きっと何かとても懐かしい気持ちに包まれるかと思います。



